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非接触測定 ジャパンものづくりカルタ


ジャパンものづくりカルタ」第29回のテーマは、「非接触測定」についてのお話でした。
非接触測定は、その名の通り、測りたい対象に触れずに測定を行う技術のことです。
身近なものだと、スマートフォンのカメラでおおよその距離を測ることができるアプリも、非接触測定といえると思います。
ものづくりの世界でも、10年位前から徐々に非接触測定の技術が普及し始め、現在では日常的に利用されています。

  • 計測の様子と結果


  • 非接触測定の強みと弱み

    非接触測定と言っても、カメラ式の機器もあれば、レーザーを使用する機器もあるなど形式は様々ですが、共通しているのは、接触式では測ることが難しい三次元曲面*の測定に強みを持ち、短時間で測定対象の3Dデータを取得することができることです。これによって、接触式では検出に時間がかかる製品の歪みなどが瞬時にわかるだけではなく、取得した3Dデータの解析やリバースエンジニアリング**に利用するなど、幅広い用途で使用されています。
    一方で、光を利用する測定方式のため、光を強く反射してしまう光沢のある物質や、光を透過・屈折してしまう透明な物質は苦手な傾向があります。また、測定精度も接触式に比べると劣るため、使い分けが重要になります。

近年では、前述した弱点を改善した機器も次々と開発され、活躍の場をさらに広げている非接触測定ですが、スマートフォンの測定アプリに代表されるように、ものづくりの現場以外でも頻繁に見かけるようになりました。2016年頃からは、二次元の写真を三次元データに再構成するフォトグラメトリという技術も普及しはじめています。現在では成人式や入学式などの思い出に残したい姿をフォトグラメトリで三次元データ化し、フィギュアを制作するサービスも登場しています。


*三次元曲面とは、平面を変形させることによって成立させることの出来ない曲面を指します。
**リバースエンジニアリングとは、機械を分解したり、製品の動作を観察したり、ソフトウェアの動作を解析するなどして、製品の構造を分析し、そこから製造方法や動作原理などを調査することです。

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非接触測定の技術は日々進歩を続けています。近い将来、小学校でも定規と分度器ではなく、非接触測定の使い方を学ぶ姿が見られるかもしれません。